いつも一緒。信頼の柿渋染めマスクさん
なんだかんだで、はじめてから毎日更新を続けております。
いや〜頑張りますね〜…って言うのでもなく…
ただ書くことが楽しくなってしまい止まらない状況でして…
正直、頑張りたくはないのです。絶対毎日更新するぞ!とかっていうスタンスでは居たくないのです。
気が向いたことを日々やる…という流れの中に居たいのであります。
…が、今のところ、やりすぎる傾向が見受けられる今日このごろ。お付き合いいただけると幸いなのであります。
毎日、夕方になると🦮あまぐりさんのお散歩をするんだけど、歩きながら溢れ出るいろいろが、口からこぼれ落ちておりまして、その行き先をこのblogにアウトプットしていると言う流れなのです。日々、アトリエに引きこもり、世の中との繋がりをシャットアウトしていると、どこかで繋がりというものを作らないと少々寂しくもなるわけで。このように文章を書くと言う難しくもありながら、なかなか楽しいツールを使い、中から溢れる思いの丈を表現していることが、誰かに響けばそれはそれでとても有難いことなのです。
(前置きが長すぎて、本題になかなか辿り着けていない…w)
いいけげん…本題へ行きます…
そんな散歩中にも、私はいつものように柿渋のマスクを着けて歩いていたのですが、ふと「あ〜何日このマスク洗ってないんやろ〜?」って思ってから、頭の中でマスク議論がはじまったのです。
柿渋っていうのは、すごくすごく消臭効果が高くて、ほんと臭くならない。ズボラな私は何日もマスクを洗わないのは臭いが気にならないから。なんてありがたいマスクだ。柿渋ってのは、とにかくすごくって、消臭、防虫、抗ウイルス作用など効果が素晴らしく、マスクにはもってこいの染めなのだ。
コロナウイルスが出だした2年前、2020年の2月頃、マスク作りははじまりました。
ちょうどその年の3月に、予定していたイベントがあって、コロナが流行り出していたので、この機会にマスク作りのワークショップをしようと準備していました。結局、イベントは中止に。用意していたマスクたちは、ありがたいことに、イベント主催者でもあったcafe watotoさんで販売していただけることになり…
その後も、世の中は、マスク不足で布マスクを買い求めてくださる方が急増し、秋頃までず〜っとマスク屋さん状態。ひたすらマスクを作る日々が続きました。
そんな中、高浜町の青葉山麓研究所さんの薬草(地元の山で採れたクロモジ)を使ったコラボ商品、クロモジ染めマスクが出来上がりました。(現在もくろもじ染めマスクは高浜町の青葉山ハーバルビレッジで販売中です。)
その後、数十、数百のマスクを作り、ある時、使っていた生地が手に入らなくなるという事態に。それをきっかけに、生地を変え試作をしました。
つけ心地、通気性、呼吸のしやすさ、布の特性、染め、カタチ、様々を試しました。
そして出来上がったのがオーガニックヘンプ100%マスクです。
オーガニックヘンプ100%の布は、マスクにも最適でした。
オーガニックヘンプ(麻)布は、抗菌性・吸湿性・速乾性・消臭性・強力性・UV カット性等を兼ね備える…という優れた特性を持っています。そのうえ、農薬や化学肥料を必要としないため環境に配慮されたエシカルな生産背景による地球にやさしい自然布なのです。
そのことに加え、草木染の持つ力と美しい色。
様々な草木で染めました。その中でも、自家製藍発酵建て藍染め、クロモジ染め、ログウッド染め、ベンガラ染め、そして柿渋染めがとても人気だった。
私は、このマスクたちがつくれることがとても幸せで、できあがったそのマスクたちにうっとりするほど好きになりました。
手間隙がかかりすぎる作業で、もう肩や背中がパンパンで痛くなるほど凝りますが、絶賛の声を聞けることが嬉しかったし、クオリティを下げることは絶対したくなかった。
特に紐には迷いました。オリジナルで作るマスクは、快適さと優しさをとても大切にしました。柔らかなオーガニックガーゼを厳選して選び、1本1本つくる紐。当たり前ですが、1つのマスクに2本いるし、30個マスクを作ろうと思ったら、紐60本….。そら肩パンパンですよ。
市販のマスク紐を買って付けたらどんなに楽か。マスク作りが続けていけるように、紐探しもしました。手作りマスクにもよく使われている、Tシャツヤーン(Tシャツ生地を裂いた紐)でオーガニックコットンヤーンを見つけ試すも、美しさに欠けていた。嫌だ、美しくない…と却下。
やはり、手間隙をかけるしかない。私は美しいマスクが作りたいんだ。
と、今でも1本1本、紐を作っています。
…
はいここでようやくタイトルの内容に入ります。
ついに先日、値上げをしました。
紐の値上げではありません。
値上げしたのは、柿渋マスクのだけです。
その他マスクは、据え置き価格。
今までの話でも手間暇がかかることはご理解いただけたかと思います。
さらに柿渋染めというのは、濃く染めるためには、何日かかるねん、何回染め重ねるねん、という道のりを歩むわけなのです。
綺麗に濃く染まるように、初めは薄めた柿渋から、だんだん濃い染め液で、1枚1枚染めては天日干し、染めては天日干し、それを日々繰り返し1週間〜10日以上時間をかける。美しい出来上がりが見たいし、美しいモノを届けたい。ただそれだけで妥協できず、辿り着いたマスク。
これが
organic hemp Mask |オーガニックヘンプ 柿渋染(濃) 立体型マスク(mr-kd)
2,000yen→2,300yenに値上げ
なのであります。(こんなにこんなに大変だ大変だと書いておいて、たった¥300の値上げ!?小心者確定?(~_~;)いや300円されど300円…。難しいことこの上ない価格設定。時間計算してられないので直感で折り合いをつけた300円)
柿渋というのは、染めれば染めるほど、布自体もしっかりとします。hemp(麻)布がとても薄手、丈夫、軽いと三拍子揃っていますが、さらに様々な、前に述べたような柿渋の効果に加え丈夫でハリのある、布なのに息を吸った時に、吸い付いたりもしないカッチリした着け心地が、なんともたまらなく良いのです。1回でいいから、試してほしい。この布たちの可能性を。
左は、黄色ベンガラ染に薄めの柿渋を重ねたタイプ(こちらは据置価格¥2,000)
中央は、薄めに染め重ねた柿渋染めタイプ(こちらも据置価格¥2,000)
右が、濃い柿渋染めタイプ(2,000yen→2,300yenに値上げ)
という現在のラインナップとなっております。(画像をクリックで商品ページへリンクします)
すっかり、長々とした思いの丈は、結局のところ宣伝ですやん…という結末になってしまいました。
だって〜、絶賛するほど使って欲しいやん。
気になっていただいた方は、ぜひ、一回でいいから使ってみて。損はさせへんよ。超長持ちするから。
ちなみに、私は現在1年半ほど使い続けており…まだまだイケる。その経年変化のあじがたまらなくカッコ良いのであります。というわけで、最後に私のマスクの現在を大公開して閉めさせていただきます。
渋い美しさ。これぞ柿渋。
今日も、最後目でお付き合いいただきありがとうございました。