珈琲と器②-後編-

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珈琲と器

前編は、コーヒー豆のことを書きました。→前編はこちら
後編は、珈琲を楽しむためにとっても大切に思っている「器・ 珈琲カップ」のお話。

食べるとき、飲むとき、
どの器で頂くのか…
その時、どんな空気感で頂くのか…
美味しく頂けるように…
満たされるように…
器を選ぶということをとても大切にしています。

小さい頃から、珈琲カップを眺めるのが好きでした。
レトロでシック、輝いている、珈琲カップ。
大人っぽい珈琲という文化に憧れていたんだと思います。
そのカップがこれです。

一つは、鉄釉の上に重ね流れた乳白釉がきらっと美しい。
レトロなこの雰囲気が今でも大好き。

もう一つは、織部のカップ。緑色と水色などが混じり、なんとも綺麗で落ち着いた優しい色が好き。
内側は、乳白で貫入(亀裂のような模様)が入っている、上品でかわいらしいカップ。

子どもの頃から大好きだったから、実家を出るときにお願いをして、私の手元に連れてきた器。

だから、このカップを使うとき、それは、極上に美味しく頂きたい時。

そして、このカップを使うとき、急須に珈琲を淹れてテーブルへ運びカップへと注ぐ。
その急須は、2年前に父の家に行ったとき、見つけ目が合い連れて帰りたいとお願いした。

この急須は、私が生まれた大阪府岸和田市の山手の自然に囲まれた「ちきり窯」という父が制作をしていた窯で作られたもの。おそらく、私より年上。
この頃の作品が私はとても好きで、幾つか選び私の手元に置かせてもらっている。
そのうちの一つ。
この世に一つしかない、大切に大切に父が手元に置いていたもの。
小さくて、丸くて、なんとも味わいのある釉薬。
その制作技術も素晴らしく、注ぎ口、持ち手、蓋にいたるまで全てのパーツをろくろで作ったそう。
そしてすごいのが、持ち手を下にして立たせることができる、計算されたバランス。
私には、到底出来得ないすばらしい技術に感動する。
このすばらしく、かわいらしく、すてきな作品と暮らせることは、幸せという言葉しか見つからない。

これは、帽子カップ。私が小学生の頃に母が作っていたカップ。伏せてソーサーの上に置くと帽子…ってゆうデザイン。母の考えたデザインは、自由で可愛らしい。底の削り方、飲み口の歪んだカタチ。そして使い勝手が最高。たっぷり入るこのカップは、私が毎日いつも使う普段使いのエース。

このカップ、いまはもう私用と主人用の2つしかない。ソーサーは一つだけ。毎日毎日使う大好きなカップ。ずーっと一緒に暮らせたら嬉しい大切な器。

他にも、私が作ったカップやすてきな作家さんの器コレクションが幾つかあって、大好きな珈琲をいただく時、その時の気分にあわせて、選ぶのが好き。

器ってかわいらしくて、美しくて、優しくて、温かくて。毎日の食をすてきに美味しく楽しませてくれる大好きな存在。

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